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星座の起源はシュメール時代
星座の発祥時期は、約5000~6000年前のシュメール時代に遡ります。
当時、メソポタミア地方に住んでいたシュメール人たちは、空に浮かぶ星々に注目していました。その理由は、時刻や季節の指標になるから。星に名前をつけたり、星と星を繋げて星座を作ったりすることで、時刻や季節の移り変わりを把握していたと考えられています。
古い時代には時計はもちろん暦もありませんから、空を見上げて時刻や季節を知ろうとすることは想像に難くありません。これが、星座の起源であると言われています。
時代が移り変わると、やがて星に対する知識は、
- 科学的に自然現象を説明する天文学
- 星の動きから運命や性格を予測する占星術
の二種類に分かれました。
つまり、天文学と占星術は、同じ星の知識でありながら役割や目的が異なるものなのですね。
12星座の起源と歴史
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牡羊座の歴史
諸説ありますが、牡羊座発祥の地はエジプトであると言われています。
当時のエジプト人は、ナイル川と共に生活していました。そして当時の牡羊座は、ナイル川の氾濫が起きる時期に輝く星座。そのため、羊の群れを洪水から遠ざける指標として役立っていたのだとか。さらにこの時期は、雄羊と雌羊を分けるタイミングでもあります。牡羊座が夜空に登り始める時期は、昔のエジプト人にとって羊との関わりの変化を告げるときだったのですね。
さらに、紀元前150年頃には、占星術において大きな意味を持つ星座として重要視されるようになります。理由は、当時の春分点が牡羊座に位置していたから。春分点は占星術において非常に大きな役割を担うものですから、春分点が位置する牡羊座も、春分点と同じくらい大きな意味を持つ星座として信仰の対象になったのです。
古くは羊との関わりの指標として、やがては春分点が位置する特別な星座として、牡羊座は長い間星座界の重要な役割を担ってきました。また、現代においても牡羊座は12星座のトップバッターとして特別視されていますから、時代が変わっても大きな意味を持つ星座であることに違いはありません。
参考文献
沼澤 茂美, 脇屋 奈々代(2014). 『美しい星座絵でたどる四季の星座神話』. 誠文堂新光社.
宇宙科学研究倶楽部(2016). 『星座の神話と伝説がわかる本 著作』. 学研プラス.
アリエル・ガットマン, ケネス・ジョンソン, 他(2021). 『占星術と神々の物語』. 株式会社フォーテュナ.
著者不明“知ってるかな? 星座の歴史”. 福岡県青少年科学館(2006). http://www.science.pref.fukuoka.jp/tenmon/tenmon_jouhou/2006winter.html, (参照2023-03-28)
寺北早希“ 姫路科学館サイエンストピック科学の目”. 姫路科学館(2021). https://www.city.himeji.lg.jp/atom/research/manako/560_t.pdf, (参照2023-03-28)